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207.2018年はなにしよう

2017年は「放課後どんぐり」を始めて、

子どもたちの教室での様子も刻々と変わっていきました

 

大人の方にはわからないでしょうか

学校の先生はわかっているでしょうか

子どもは、遊びを通して誰かと心を通わせ合い、相手を知り、

いろんなことを学んでいることを

 

どんぐり学舎は、遊びのための教室ではないけれど、

なんのゆとりもない、楽しくない状況で子どもたちの思考力が伸びるはずはないと

確信しているので、「導入」を大切にしています

できれば、ここに来る前に、子どもたちを充分ほぐして、

充分リラックスさせて来てもらいたいけれど、

学校から帰って、ここへ送ってくるということが、義務のようになっているご家庭では、

時間的にも難しいのかもしれないですね

せめて、送ってくださる道中では、いろんな話をしたり、歌を歌ったり、言葉遊びをしたりして、

親子のあたたかなコミュニケーションを大切にしながら、来てくださいね

 

「導入」では、絵本を読んだり、カードゲームやボードゲームをして楽しむのですが、

昨年の最後の方の授業では、「無料でできるゲーム」をいうのをいくつか紹介しました

紙と鉛筆があればできるゲーム、それから、何にもなくてもできるゲームです

すごく単純なルールでも、子どもたちはげらげら笑って、あっという間にほぐれます

 

お正月で、もし、たくさんの子どもたちが集まっているご家庭があったら、ぜひ試してみてください

ここでは、何の道具もいらない無料のゲームをひとつご紹介します

 

曜日クラス対抗で競ったのが『16まで数えよう』ゲームです

【ルール】

全員、目隠しをして、「1」から「16」まで数えるだけです

ただし、

ひとり、ひとつずつしか数字を言えません

順番に言うのではなく、ランダムに言っていきます

目隠しをしているので、誰が何を言ったか見えません

もし、2人以上の人が同時に同じ数字を言ってしまったら、

また1から数え直しです

「16」まで無事にひとりずつ言えたら、終了です

ねっころがってもできます(笑)

渋滞の車の中でも家族みんなでできそうですね

運転手さんは充分に気をつけて…

チームワークなのか、性格の問題なのか、すんなりと16まで言えてしまうクラスと、

いつまでたっても言えないクラスとあって、全部見ていた私には不思議でたまらないゲームでしたよ

 

我が家では随分前にブームだった、『アルゴ』も急に流行りました

これは4人まで対戦できるゲームです

推理力、洞察力が必要…

 

年末最後の週には2017年のしめくくりとして、「光るスライム」を作りました

「光るよ」とは言わずに、途中で蓄光塗料を入れて、最後に電気を消すのですが…

まだあまり光にあてていない状態では光も弱いので、

「まだ赤ちゃんのスライムだから、エサをいっぱい食べさせないと。エサは光だからね。」

と教えると、

ライトの下に置いて光をいっぱい食べさせている子どもたち

帰り際、庭に出ても、みんなで手に容器を持って照明の下にかざして「ほら、ほら」と

光をいっぱい浴びさせている様子はたまらなく、かわいかったです

 

そして、2017年最後の放課後どんぐりは、

強風の中…焚き火でした

えーっ!!火起こしから!?

すごいすごい!素晴らしい装置をリュックに入れて、自転車で颯爽と駆けつけてくれたK君

すぐに煙が出たけど、この日はあまりにも風が強すぎて、火起こしは断念

みんな興味津々で、いつまでも挑戦は続きましたよ

1日がかりで遊べる日に、あきらめずに挑戦してみようね!

焚き火が落ち着くまでまだ寒いから段ボールで遊ぼう!

私も3往復ほどやっていたら、汗ばむほど暖かくなりましたよ

めいめいが持ち寄った「美味しいもの」「焼いたら美味しそうなもの」を、

どんどん火に近づけました

マシュマロ、

りんご、

パン、

干し芋、

焼き芋、

じゃがいも…

お腹いっぱい食べました

火はいいいねえ、見ているだけで癒やされます

また近いうちにやりましょう

 

放課後どんぐりを終え、私は今年最後の授業の準備にとりかかりました

とはいっても、私にとっての年末は年度末で、中3生は入試直前でもあるので、

ちっとも「終わった」感はないのですけれどね

それでも、みんなが少しだけ楽しみにしてくれている「最後の日のプレゼント」は

今年も用意しました

子どもたちにとって、年末年始って特別ですよね

クリスマスやお正月で、わくわくしています

たいしたものは用意できないけど、毎年、みんなへのプレゼントを考えるのが恒例に…

 

最後に、私がもらった年末一番嬉しかったプレゼント

折り紙をちぎって、

どんぐりや木片で飾り付けした、立体的なメッセージカードです

嬉しくて、教室に立てかけて眺めていたけれど、

みんなが帰って静かになった教室でひとり、あらためて眺めていたら、

泣きそうになってきました

 

いま、新年度に向けての準備を始めています

「圧倒的に遊びが不足している」小学生にはまだまだ遊びのチャンスを作りたい

それによって培われるものを明記するのや、

その目的のために遊ぶのだ、なんて言うのは好きではないけれど、

最初に書いたように、子どもたちは、遊びを通して学ぶのです

人との関係も、自分の力加減や、工夫することも

かつて、放っておいても勝手にそういうことを獲得していた子どもたちとは違い、

今の時代を生きる子どもたちには、「圧倒的に不足している」状態を解消するために、

どうしても大人の努力と工夫が必要です

 

それまで、同じ教室にいても、全くお互いに口をきくこともなかった子たちが、

ある放課後どんぐりの直後から、談笑するようになりました

私には、そのクラスの空気が、ふわっと緩んで、なんだかとっても柔らかで、

あたたかな空気になったと感じられました

無表情だった子の口角が、ずっと上がっていて、目が優しいのです

 

塾なら塾らしく、

勉強だけ教えてくれたらそれでいいのだ!と

言われてしまうと何から説明しようかなあ、っていうところですが、

もしそんなことを言われたとしても、私は全く、動じることなく、断言することができます

賢い子どもを育てたいなら、

家庭内で完結させないこと、教えないこと、特訓しないこと、習わせないこと、

親の思いを、言葉にして浴びせないこと

 

子どもは本来賢いです

だから、「教え込んで」「習わせる」と、あっというまに「習得した」ように見えることがあります

でも、その先ずっと、その能力が持続するかどうかは、その原動力がなんなのかに因ります

大人は思うでしょう

「将来のためになるから」「努力すべきだから」「自分のためになるから」

いいえ、子どもはそんなもののために努力を持続することはできません

子どもの原動力はただひとつ、「楽しいから」しかありません

楽しいことばかりやっていたら、

いずれ来る厳しい現実に対応できないひ弱な人間に育つのではないか

…これは、真面目で、厳格で、優秀な、「お父さん」からよく聞く言葉ですが、

そんなことは一切ありません

そんなことをしっかりと肝に銘じて努力を続けている子どもがいたら、ぜひ紹介していただきたい

少なくとも、私の周囲にそんな子はいません

何かしらのことに秀でていて、周囲から評価されている子どもを何人か知っていますが、

会ってすぐに、性格的に、成長段階で、抱える大きな問題を見つけてしまいました

これからどのように解消していくのか、心配してしまったほどです

(もちろん、全員が全員、そんな子ばかりではありませんが、

ちゃんと心の成長も遂げている子は少ないです、現実。)

 

「いずれ来る厳しい現実に対応」できる強い子は、

幼い日々に、楽しくて、無条件で自由で、自分次第でどうにでもなった最高の思い出を

たくさん持っている子です

幼い頃から、厳しい現実の予行演習ばかりをしていた子は、何をよりどころに努力ができましょう

「厳格な」お父さんにだって、きっとあるはずです

ご自分をささえる心の中のある部分が、厳しいことだけではなく、

誰かに大切にされた経験だったり、

自分で好きなように自由にできた楽しい思い出だったり

ほんの少しの経験であっても、たった1回しか味わっていない景色であったとしても、

心の支えになっているのは、そういうものではないでしょうか

 

たった1回でも経験させたい

なにやってんだか!と言われても、呆れられても、私は続けたいのです

放課後どんぐりには、親御さんの送迎がほとんどのお子さんにとって必須です

自力で会場に来られる子は少ないです

晩ご飯の支度で忙しい時間、送迎のご苦労は大変だと思います

でも「期間限定だから」と毎回、ほんのちょっとの時間のためにもせっせと送迎をしてくれる

そんな親御さんたちのお子さんは幸せです

 

子ども同士、もめごともあります

集団あそび、縦の繋がりに慣れていないなあ…と感じる出来事も多々あります

私しか大人がいない時には自分たちで解決するのに、

親御さんがいるとワガママを言い出す子も多いです

親御さんにとっても学びの場かもしれませんね

ワガママは、通してよい時と、だめな時があると思います

ちなみにわが子は私のせいで、いつでも「親がいる」状態で遊んでいるわけですが、

私が娘にワガママを言われていたり、何か命令されたりする様子を

見たことがある人はいないでしょう

家でも、子どもに命令されることなどありませんから、それは普通ですが…

毅然とした態度でいることも、親には必須です

これは、長くなるのでまた別の機会に

 

さて

「いずれ来る厳しい現実」

まずは中学校生活でしょうか

膨大な課題、

部活動との両立、

周囲は塾通い…

情報だけでは焦ってしまうのも無理はないでしょう

 

2018年、中学生の独学支援室も一新する予定です

つまらない噂に振りまわされ、子どもの現実も知らないまま、流されていく危険を防ぐために

中学生自身にきっぱりと自立してもらうために

親御さんが学び、知ることも大切ですし、

中学生自身が、しっかりと自分を知ることも重要です

どうしたら、親御さんたちの不安を解消し、

中学生自身にもっと自立心を持ってもらえるのか

毎日考えています

 

考えることや、やりたいことが多すぎて、

元日からブログを書いているのでした

 

2018年も どんぐり学舎 & D→K Room は

子どもたちの視点で本気で研究を続けます

私はいつでも本気です

親御さんもどうか本気でお願いします

じゃないと、お互いの時間も労力も生かされませんものね

ずっと本気なんて疲れちゃう?

みなさんには一瞬のことではないですか

一瞬ですよ、親の影響力が子どもにある時期なんて

今だけ、ぎゅっと!ですよ

今だけぎゅっと、楽しみましょ、がんばりましょう

《2018年 1月1日投稿》

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